ハウンドトゥース、タータン…:チェックモチーフ、それぞれの起源

スーツやジャケット、あるいはスカートを彩るチェックは、ディテールや製造上の細かな裏技に匹敵するもの。その中でも特に名高いモチーフは、イングランドやスコットランド、フランスからのインスピレーションを見て取ることができます。ある種の錯覚をつくり出し、身に纏う者たちへ瞬時にして気品を授ける、無限に反復可能なこれらの模様を詳細に検討してみましょう。

ピエ・ド・プール、ピエ・ド・コック
英語でハウンドトゥースと呼ばれるこのモチーフは、文字通り犬の歯を意味します。鳥の足になぞらえたフランス名とは対極!19世紀初頭にスコットランドで誕生したこの模様は、1930年代に貴族階級の間で急速に普及しました。フランス名のピエ・ド・コック(雄鶏の足)とピエ・ド・プール(雌鶏の足)の違いは単にモチーフの大きさ。ピエ・ド・コックの方が大きいのです。

タータン
またもやスコットランドが発祥。様々な情報源によると中国から伝わり、スコットランド文化に根づいたとされるこのモチーフは、国の歴史を顕著に物語っています。その後世界中に普及し、とりわけグリーンとレッドの色調はウィンターシーズンやクリスマスに最適です。タータンチェックは幅に多少のバリエーションを伴うチェッカーボード。一般的に幅が広いほど、シーツやホームファブリックに適していると言われます。

グレンチェック
フランス語でプリンス・オブ・ウェールズを意味するグレンチェックの歴史には、『ダウントン・アビー』の香りが漂います。19世紀、シーフィールド伯爵夫人(スコットランドの爵位)キャロリーヌは、グレナカートの館に勤務する密猟監視人の服を探し求めます。しかし一部のエリートだけに許されたタータンチェックを選ぶことはできません。最終的にチェックが重なり合ったこのモチーフに決定。エドワード8世のかつての称号であったプリンス・オブ・ウェールズは、この地方に狩りに来る習慣のあった父が、英国で人気を博すようにと、この地名を息子に授けたものです。

ヴィシー
少々エレガンスに欠け、とりわけ夏に使用頻度の高いヴィシーチェックは、フランスの街の名前を冠したテーブルウェア用の生地。ただしこのチェックモチーフは毎年のように姿を現し、1939年には『オズの魔法使い』でドロシーのドレスにまで展開します。現在は数多くのデザイナーにとって50年、60年代へのオマージュとして位置づけられています。

その後衰滅してしまったモチーフはひとつもなく、逆に製織、プリントを問わず活躍を続けています。メンズおよびレディースの上品なワードローブに欠かせないチェックモチーフは、高品質のウールと見事な調和を奏でます。

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